寒い中、百枝が会社に着くと、ほんのりといいかおりがした。心を癒す。というより。
「また何か食べたくなっちゃうわ。」
そーゆー香りがあたりを漂っている。早めに来た者は耐えきれなかったようで、コンビニで買ってきたものをむしゃむしゃしているようだ。
フロアに入り、部下との挨拶をしながら、早速近づいてきた秘書である篠岡から今日の予定を頭に叩き込む。午前中の二時間は空けてある。それに対する準備も万端だ。彼が「あの」本人かと思うとゾクゾクする。早く来ないかな。
「コーヒーと、午前中までの書類です。」
篠岡がにっこり笑いながら書類を渡す。量はいつもの半分よりもかなり少ない。彼と対面する為にあまりやらない残業なんてしてしまったのだ。これならすぐにできるわね。とふふふと笑う。
書類の決済、それとも彼を待つか。
うーんどうしましょ。
その時、ドアがノックされた。
「部長、田島くんと泉くんと三橋さんがいらっしゃいました。」
さぁ!オタノシミの始まりはじまり!