さぁ、どうしよう。
時間は3時間目と4時間目の間の休み時間になる2分前。自分の鞄の中には、一昨日発売になった「甘栗かけちゃいました」が入っている。剥いた甘栗にチョコレートがかかっているという、甘いのか、凄まじく甘いのか分からないものである。三橋の嗜好なんて全く分からないから、とりあえず昨日、田島とコンビニ寄ってあーだこーだ言いながら決めた。
自分が預かったのは、田島に預けておくと1時間目で全部なくなってしまうはずだからだ。…昨日、「オレが持つ」「持たない」論争に終止符を打ったのは「ならお前は3時間目までそれを食べずに置くということができるか?」という言葉だった。がっくしと肩を落とし「…ない。」と答えた田島に泉は「勝った…。」と何故か嬉しかった。何故だか分からないけど…いや、たぶん分かってるんだろーなー、でも自分で頭の中で言葉にすると田島に失礼だし、何より自分のアイデンティティが…と泉らしくなく悩んでしまった。
それは 閑 さ 話 て 休 お 題 き。
どういうタイミングで出せばいいのか。
泉の頭はそれでいっぱいだった。
授業なんてそっちのけで考えていた。今日は当たらない日。だからこうやってゆっくりと考えてられるのだが…。
キーンコーンカーンコーン…
ああ、鳴ってしまった。あー、どうするか。
ガバッという音がした。田島がどーせ起きた音だろう。その姿に苦笑を滲ませながら教師が去っていくと、早速田島がやってきた。それにあわせ、泉は鞄の中から「甘栗かけちゃいました」を取り出す。
「どーしたんだ?すぐに4時間目始まるぜ?」
「うん…。」
さて、どうしたものやら…って、おい。
「みーはしー!」
菓子を手に持つと、田島は一目散に座っている三橋のもとへと向かう。田島に作戦…はないだろう。
あたってくだけろ!
泉はそう思いながら立ち上がり、三橋の席へと向かった。