| 花井が専門チームの車両へと乗り、専門チーム側の空撃士に引き渡すと、次に栄口に与えられた役割は。 「えー!レン、連れてかれた?」 「連れ返す。」 「阿部は?」 「もう出た。」 「はやっ!」 「追え!泉!」 「しゃーねーなー!」 田島が暴走する前に、阿部が先に暴走していたので、阿部担当である花井がいない現在、泉がストッパーとなって阿部を追う。まっこと騒がしい。 大学生チームと高校生チームが何故か一緒になって帰ってきたから、予定外にも程がある。 「よし、と。」 栄口が息をつくと、田島がうずうずうずうずとした顔でこっちと巣山のほうを見ている。分かってる。 あの顔は。 「なーなーなーなー、巣山も栄口も。」 田島の武器、なーなー攻撃である。小学生かよお前とかツッコミ入れたい今日この頃である。 「分かってる。けどまだ先。」 田島の言いたい言葉を制してみる。途端矛先を巣山に集中。どうにかしてくれ視線が今度は巣山から放たれる。 「今行って、もしレンの身体に触れたらどうする?」 しゃあない。と栄口が田島をなだめにかかる。 「う。」 案の定、田島はストップした。 「レンは…軽度でも記憶障害。場合によっては脳死状態。……行ってこうやって騒いでみて…やってみる?」 栄口が田島を睨んだ。…栄口だって、本当は行きたいのだ。というか、花井が早く電話をよこしてくれないからどうしようもないのだ。 「ただいまー。」 どやどやと泉が帰ってきた。…獲物は…いない。 「阿部は?」 沖が恐る恐る尋ねる。泉は鼻息荒く答える。 「オレが持てるわけねーだろ?衝撃波出して昏倒させて、そこらに隠してきた。」 なにその強盗まがい!と沖と巣山と西広がドン引きする。 「茂みに?」 田島が確認するように言う。 「ああ。せいぜい犬のションベンふっかけられるだけだろ。」 泉も報告だけさっさとすます。不機嫌マキシマムからマックスに落ちたか。ありがとう阿部。こういう時だけは感謝するよ。 「…で、花井からは?」 まだ…と西広が言おうとした時、誰かの携帯が鳴った。寄りによって、阿部のカバンの中からだ。 「ジンケンシンガイしまーす!」 田島が宣言してカバンの中身をぶちまげ、携帯を取り出す。 「あ、花井からだ。」 「早くでろ!」 泉からのどつきを受けながらも田島は通話ボタンを押す。 「もしもーし。ああ、阿部?追っかけたから泉がのした。」 田島の素晴らしいはしょり方に全員ビミョーな感嘆をしつつ、花井の話を少しでも聞こうと田島の周りに集まる。 「お、で、レンは?えーっと、カシジョータイ?なに?お菓子にでもなった…いてっ!」 泉が殴り、その間に栄口が携帯を奪う。この連携プレーはなかなかのものである。 「で、仮死状態で、オレらはいつから見に行くことが…?明日の午後以降ね。分かった。花井は一度帰ってこれる?…ああ、状況を報告してから?なら遅くなるね。モモカンとかもそっちに到着するはずだ…あ、もう会った?ならいいね。じゃあ晩ご飯は残しておくよ。出来る限り1時間に1度は連絡入れて。じゃあね。」 ぷつ。 栄口が言うだけ言って、電話を切った。さすがは主夫。さすがは栄口。 「じゃあ、今日は全員で晩ご飯の準備してもらおうかな?」 「阿部は?」 田島の言葉に栄口はにっこりと笑う。 「買い置きの粥と風邪薬でいいんじゃない?」 これには全員がドン引きした。 |
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まだまだノンストップ☆さかえぐちくん