いってらっしゃいっていわれた。
ついたところはいろいろなひとがいた。やさしいひともいたけど、こわいひとがいっぱいいて、こわくて、こわくて。
ないた。ないた。すごくないた。
そうしたら、なみだがふしぎなかたちをとって、おれをつつんでくれた。
おっきなおっきなとりさんにたのんで、いっしょにつれてってもらった。
あったかくてきもちのいいところに、おれをおいてくれた。とりさんはもっととおくでもいいよっていってくれたけど、おもいだろうからやめといた。
かぜのおと
くさのおと
きときがこんにちはしてるおと
はとはがさようならしてるおと
さみしくないよ。ひとりだけど。ひとりぼっちになったけど。ほかのおともだちがあたためてくれたりあそんでくれたりしたから。
さみしくない よ。
でも なんでだろう。
どんどん まわりがかたくなっていくんだ。
さみしいよぉ。
うそつきっていわれそう。
だれに?
もうずっとひとりなんだ。
さみしいのもがまんしなきゃ。
がまん しなきゃ………
でも、おめめからなみだがでる。
でるとかたくなって、ちいさくなる。
このままちいさくなりつづけて
きえるのかな?
それでもいい。
すいて、はいて、そしてにっこり
第1話・みんなでたんさく
「てなわけで行ってこい。」
「いってらっしゃい。」
副神官長のタカヤとユウトに送られて、ぞろぞろと6人がここニシウラ国の神殿から西の森へと向かいだした。別に遠出の支度なんてしていない。西の森へは徒歩で2時間程度なのだ。しかも魔物とかは全くいない、ニシウラ国の保有する森のなかでもかなりの大きさであり、薬草、木の実、生物などの村の者たちにとっては収入源ともなっている。そんな所に魔物退治の武に長けた神官3人と、様々な工事などの計画などに携わる知に長けた3人がなぜ遣わされたのか。
「モモカンからアズサに命令がきたんだろ?」
武の神官であるコウスケがいい天気だなぁと思いながらぶらぶら歩く。アズサとはここの神殿の神殿長である。
「そう。直にきたらしいよ。んで、タカヤとユウトに相談して、オレらが行く事になった…と。」
情報の速さにおいては他に追随を許さない知の神官、フミキが答える。
「フツーの神官、オレらしかいないもんな。」
苦笑しながら武の神官、ショウジが他の神官たちを見る。偶然にも全員同い年だ。これはここに赴任してきた時に全員が全員「運命か!」と驚いたものだ。
「なー、シンタロー、どこ調べるのかアズサか誰かに聞いてるだろー?」
「まぁ、大体の所は…って、ユウイチロウ!頼むからオレの名前の語尾のばすのやめてくれよー。」
「ワリ。シンタロウサマ。」
黒髪のそばかす姿の武の神官のユウイチロウがニッカニッカ笑いながら知の神官シンタロウに謝る。
「一体なにがあるんだろうなぁ……」
一人少しドキドキしているのが知の神官、カズトシ。
「それも楽しみーーーーーー!!!」
「うっさいだまれ!タコイチロウ!」
コウスケが地面の小石を持つと振りかぶる。コーン!大当たり!いだだと踞るがコウスケ他は気にしない。いつものことなのだ。
「えー、いーじゃんいーじゃんユメはおっきくがゲンミツにキホンだぜ?」
「ちゃんとした発音しろボケイチロウ。」
すぱーんと頭をはたく。くっそぉ。とユウイチロウは走り出す。速い速い。どうやら何やらの法術を使ったらしい。一番乗りしたいという気満々なのだろう。
「ったく……フミキでも行ってこい。」
「でも?ひっどい!」
コウスケの言葉にフミキがくね〜んとした後に、近くにあった木の棒を地面に置くと、しっかりと専用の紐で両足にくくりつける。
「じゃあ、おっさきー。」
ぶぉん、と木が宙を浮き、都市で流行っているらしい「スケボー」のような体勢で宙を滑走していく。
「おー、しっかり先に探しておけよー。」
コウスケが手をふりふり振り、「その理由で?」とショウジとカズトシとシンタロウをぎょっとさせた。