ジウムとでんでらビウム



くるよ。

くるよ。

ニンゲンガ

くるよ。


「久しぶりだな。」
「そーだな。」

 永遠に約束された夕方の太陽。高くならないし、沈まない。

 ここは彼らの世界。

 彼が守る世界。




「三橋ーっ!」
 どたばたと廊下を走る。いつの間にか綺麗になっている古い日本家屋は重厚でいて、そして懐かしい。
「田島 く ん?」
 ばたーん!ばたーん!といくつもの襖を開けて、やってきたのは田島という少年。
「なんか面白そうなニンゲン、くるぜ!」
 ニカッと笑うその姿。それが本当の姿でないことを知っているのはごくわずか。
「泉くん は?」
 心配げな三橋の顔に「だーいじょーぶ。」と田島は笑って「今、様子を見に行った。」と告げた。
「こーゆー時に浜田がいねーと面倒だな。」
 どうする?と田島が尋ねる。
「だいじょうぶ だ よ。」
 どきどきとしている。ニンゲンを間近で見て会う(かもしれない)のは何年かぶりだ。
「ムリすんなよー!何かあったらすぐに追いかえしちゃる!」
 田島の姿にウヒ、と笑う。
「あ、泉くんから…」
 近くにあった水盤が揺れる。風も何もないのに。
「3人……わっかいなぁ。」
 獣道すらない道なき道を歩くのは、青年3人。
「泉く ん。 攻撃しちゃ だめ だ よ。」
 ぴるん。と波紋が広がる。
「田島、くん。彼らを、壱の襖ま で案内、して。」
「おっけー。」
 すっと息を吸い込んで、ふぅっと吹くと、彼の姿はなくなった。

「迷い こんだ ん だな。」

 きっと。

 三橋は、そう思って、息をふぅ、と吐いた。