最初から死んでいたら死にネタになるのだろうか
まぁ、そのアレだ。オレたちの飛行機がおっこった。で、修学旅行の続きみたいにぞろぞろよろしく賽の河原とやらにやってきたんだ。
さて、オレらって…子供に入るのか。やっぱり「ひとつつんではちちのためー」とかやらないといけないのか。
そんなことをオレ…花井梓は考えていた。
野球部は後輩がいるから任せても大丈夫だろうけど、主将としてはやはり心配だ。
「なに心配してんだ?はげるぞ!」
あっはっはっと笑いながら田島がオレを抜き去り、賽の河原に向かっている。どうやらあっちは何も考えてなくてそっちに向かったような感じがする。
「待て!」
泉と
「この野郎!」
阿部が。
怒りの表情で田島の後を追う。また何やったんだか。
オレははぁ、とため息をつきながら、他の野球部のメンツと一緒にそのあとをついていくことにした。
「はー、本当に石だらけ。」
水谷が感動したように言う。
大喧嘩していた(のか?)あの三人は今度は石を持って水切りをはじめている……三途の川と理解しているのか?果て無くわからない。
ふと見ると、田島でも5回がやっとなのに、違う場所から明らかに10回以上を切っている。
全員の視線がその方向に向かった。
ふわふわの頭の同じくらいの歳のようだった。
「オレ田島!お前は?」
切り込み隊長の田島がさっそく目をらんらんにして、質問攻めを始めている。泉も止めないところをみると気に入っているのだろう。
「お オレ は、三橋 です。」
「そっかー。すげぇな!水切り!」
「う うん?」
み んな できる よ。と三橋は答える。そっかぁ?と田島が答える。
「何度 も やれば できる。」
うん。と頷く三橋。
「川渡しの船に当てられ た、ら………」
「もしかして…?」
こくん、と頷く。
「なら行こうぜ!お前できるんだろ?」
「え? で でも……」
「お前はここにいちゃいけないんだと思う。」
な、と全員をぐるりと見渡してくるが、最終的には全員が頷く。
「な なら 、や ります。」
そのあと、三橋は全員ぶんの石を集め、船に石を全員ぶん当てることに成功する。
ぎぃぎぃと鳴る船に全員が乗って、今度生まれ変わっても、仲間でいような。と田島が言った。全員、三橋も頷く。
「楽しみだなぁ……」思わず田島はつぶやいた。
「楽しみだなぁ……」
「何が?昼休みか?」
泉のそっけない言葉に、あー、古典、起立、礼のあと記憶にねーや。ようやく目が覚めた田島は泉にニカッと笑って答える。
「んーと。とりあえずヒミツ!…いや、ゲンミツにヒミツ!」
飛行機が落ちたなんて縁起がないし。全員はここにいるし。仲良いし。
「今日もいい天気だなぁ。」
空を見る。飛行機雲が直線を描いていた。
おわり
夢オチわっしょい!
…で、本当のところはどうなんでしょ。