とりあえず、担任に呼ばれた。
 俺としちゃあ、プロに入るから、勉強なんてこれっぽっちも考えていない。秋丸にノート全部コピらせて、とりあえず丸暗記しておきゃあいいと考えていた。2年の2学期から進路なんて考えていねぇっつーの。白紙で出したら見事このざまだ。

「…榛名、お前、本当に大学行くつもり、あるのか?」

 あーあー、ぜーんぜんありませんよー。

「とりあえずは…」

 シンミョーな顔っつーのも面倒だなー。

「こんな、とんでもない成績じゃ、どこも大学いくとこないぞ。」

 えっ?

「そんなに…酷いっスか?」

 あー、そうかなー…

「酷い、酷すぎる。」

 ……………………………………

「大丈夫です。甲子園行って、プロになりますから。」

 いや、マジで。

「そうだな、おまえが大学受かるよか、プロになるほうが全然現実味がある。」

 …先生、それはあまりにも………。

「とりあえず、今度の試験、頑張れ。聞いてるぞ。赤点とったらスタメンから落とすって。」

 げげっ、監督、そこまでセンコーにはなしてんのかよ!

「ま、そーゆーことだから、頑張れよ。」

 へーへー。

 ありがとうございました。と言いながら、俺は教室を出る。向かう先は無論、グラウンド。

 勉強は嫌いだ。だが、野球の勉強は大好きだ。

 野球に受験があったら、俺は主席で入学してやる!

 …その前に、秋丸にノートコピらせねーとな。


 あー、「合格の夜明け前」ってな所か。